新型コロナウイルスによる伝染性肺炎COVID-19の流行に対応して、台湾では、立法院が、厳重特殊伝染性肺炎予防及び救済特別条例(中文「嚴重特殊傳染性肺炎防治及紓困振興特別條例」)を制定して明確な防疫隔離休暇を定め、中央流行疫情指揮センターが、中華民国109年(2020年)2月3日肺中指字第1093700056号通達により、労働者は防疫看護休暇を取得できる旨を示し、労働部も、防疫期間の休暇及び労働安全衛生に関する情報を随時更新しています。台湾労働部からも様々な施策が発表され、随時アップデートされています。本稿では、休暇種別、海外拠点との往来に関連する事項の概略をピックアップしました。
行政院労働者委員会は、COVID-19の流行に対応して、時短勤務実施に関する注意事項(中文「地方勞工行政主管機關因應事業單位實施勞雇雙方協商減少工時通報及處理注意事項」)を定めました。雇用主は、景気の影響で休業や生産減少をする場合において、労働者と協議し同意のうえ、地方労働行政当局へ届け出れば、一時的に労働時間の短縮をすることができます。この労使の協議の際に締結する覚書の雛型も当局のウェブサイト上で公開されています。(労働部ウェブサイトhttps://www.mol.gov.tw/topic/3067/14531/)
台湾から中国や日本へ出向していた社員を台湾に戻して待機させている企業も多くあります。海外旅行感染症推奨レベル(國際旅遊疫情建議等級)第3級(警告)に指定された国や地域に出向者を戻し又は出張者を派遣することについて、どのようなリスクがあるでしょうか。
会社側には、感染リスクの程度を評価して必要な防護措置をとる義務があります。確かな必要があり労働者の同意を得た場合には、第3級指定国へ派遣することができるものの、新型ウイルスに関する情報も不確定な状況下において的確なリスク評価を行ったことを会社が立証することは困難ですから、できる限り派遣は避けるべきといえます。
マスクや防護服、換気、衛生教育その他の防護措置を提供し、労働者に確実に使用させなければなりません。
できる限り派遣は避けるべきといえます。派遣する場合も、企業が的確なリスク評価と完全な防護措置の提供について免責される訳ではないことに留意が必要です。
雇用主が必要な防護アイテムや防護措置を提供できないのであれば、労働者は派遣を拒否することができます。この場合、雇用主が派遣を強要すれば、労働者は労働契約を中途解約して退職手当を請求することができます。雇用主側は、派遣拒否を理由とした解雇その他の不利益な取扱いはできません。
(労働部職業安全衛生署ウェブサイトhttps://www.osha.gov.tw/1106/1119/28004/)
(衛生福利部疾病管理署ウェブサイトhttps://www.cdc.gov.tw/CountryEpidLevel/Index/NlUwZUNvckRWQ09CbDJkRVFjaExjUT09)
労働者は、職務の執行に起因して負傷し又は職業病に罹患し、通院又は入院により就業できない期間が4日に達して、給与収入が少なくなった場合、職業災害給付を申請することができます。
労働部労働者保険局は、労働者が就業中にCOVID-19への感染を「確定診断された場合」、職業災害保険の傷病給付関連規定に基づく給付申請をすることができるとしています。
一方で、職務の遂行と関係のない旅行等に起因して感染した場合には、状況により、普通事故傷病給付の申請をできる場合があります。(労働部労働者保険局ウェブサイトhttps://www.bli.gov.tw/0100147.html)
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