専門分野

対日投資

台湾、中国大陸、香港、シンガポール、韓国等の企業にとって、地理的な近さと治安の良さを兼ね備えた日本は、魅力的な投資対象です。外国企業が、日本企業との提携、合弁や日本子会社設立だけでなく、不動産、工場等の資産や企業そのものを買収して傘下におさめ経営する事例も増えてきました。

その目的は、先進的な技術や原料、勤勉なマンパワーを得ること、日本市場で要求される品質をクリアして自社商品の信頼を高めること、あるいは『メイド・イン・ジャパン』としての訴求力を得ること等です。日本への投資に伴い出張や駐在で日本文化に触れることができる点も、経営者自身や本国の従業員のモチベーションになっているようです。

日本でのビジネスにおいては、法務(契約、登記や会社法上の諸手続き等)、税務(本国と日本子会社間の二重課税回避等)、労務(従業員の雇用、出向、ビザ、社会保険等)を横断的に考慮する必要があります。当事務所は、日本進出サポートについて10年以上の実績があり、日本の弁護士、司法書士、税理士、会計士、行政書士、弁理士等の各種専門家の紹介または連携を通じて、台湾法上の問題との整合を図りながら進捗管理し案件をコントロールします。本国と日本現地との意思疎通の面でも、日本語、中国語、英語を使用して直接対応し、通訳も兼ねることが可能です。

サービス項目:

01
法務、税務に関する専門家の紹介、コーディネーション及び日本語、中国語、英語間の翻訳
02
商業登記、不動産登記に関する司法書士の紹介及びコーディネーション
03
日本企業の買収、日本企業との合弁
04
契約書ドラフト及びレビュー
05
駐在員のビザ、保険、所得税に関する専門家の紹介及びコーディネーション

当事務所の特色

01
日台両方での実務経験があり、日本語、中国語、英語で の対応が可能です。
02
広範な業種をサポートした実績があります。
03
日本現地の専門家と緊密に連携してサービスを提供します。

よくあるご質問

Q1.(日本投資)日本会社設立手続の流れを教えてください。

A1.株式会社を発起設立する場合の手続の流れは、下表のとおりです。

番号 項目 備考
1 発起人の資本金払込口座、定款、代表者印の準備 会社設立に際して資本金等の資金を払い込む必要がありますが、この時点で会社はまだ存在していませんので、会社名義の金融機関口座を開設することができません。設立時の資本金を払い込むための口座は、原則として発起人が準備します。
定款とは、会社の根源的なルールを定める憲法のようなもので、商号、所在地、事業目的等の必ず記載しなければならない絶対的事項のほか、特定のルールを設ける場合には必ず記載しなければならない相対的記載事項、任意的記載事項などを、会社法の規定に則って盛り込みます。
また、会社の実印として登録する代表者印を用意します。設立後の事業運営を勘案して、銀行届出印や、普段の取引等に使用する認印を別途用意することもあります。
2 定款認証 公証人に定款を認証してもらいます。
A 外国投資家による対内直接投資の事前届出 設立しようとする会社の事業が指定業種に該当する場合や、特定の国の外国投資家からの投資に該当する場合は、日本銀行を通じて届出をし、資本金払込に先立って、財務大臣及び事業所管大臣に事前に届け出る必要があり、原則として届出受理日から30日を経過する日までは資本金を払い込んではなりません。届出主体は外国投資家である当該発起人です。
a 必要な場合は発起人の本国の主務官庁に対外投資の事前届出 例えば、台湾の場合は、対外投資金額が新台湾ドル15億元を超える場合、経済部投資審議委員会に事前に届出をし、資本金払込に先立って許可を受ける必要があります。届出主体は当該発起人です。
3 資本金払込 各発起人が振り込んだ資本金が着金した後、所定の項目を記載した「払込証明書」を作成し、振込内容の証憑となる通帳又はインターネットバンキングの管理画面の写しとともに綴じます。
4 会社設立登記申請 登記申請書、登記すべき事項を記録した磁気ディスク、定款、資本金の払込を証明する書面、役員の就任承諾書、役員の印鑑証明書、会社実印の印鑑届出書、印鑑カード交付申請書等の所定の必要書類を法務局へ提出します。申請時に資本金の額に応じた登録免許税を収入印紙で納付します。
5 登記完了 登記簿謄本、会社実印の印鑑証明書を取得して登記内容を確認することができます。印鑑証明書の交付の際に必要な「印鑑カード」は、大変重要な物ですので厳重に保管してください。
6 会社名義口座を開設し資本金を移す 設立した会社の法人口座を開設し、発起人の口座から資本金を送金します。
7 社会保険、労働保険の加入、及び税務署への会社設立届出 社会保険(健康保険、厚生年金保険)は日本年金機構に、労働保険(労災保険、雇用保険)は労働基準監督署ないしハローワークに届出をします。基本的に強制適用対象となり、それぞれ所定の期間内に届出をしなければなりません。
また、所轄税務署に対して、会社設立日以後2か月以内に法人設立届出書を提出するほか、源泉所得税関係の届出書、消費税関係の届出書等の提出も行います。
B 外国投資家による対内直接投資の実行報告又は事後報告 資本金の払い込みを行った日から45日以内に、所定の報告書を、日本銀行を経由して財務大臣及び事業所管大臣に提出しなければなりません。事前届出を行った場合には実行報告を、事前届出業種でない場合には事後報告を行います。
b 必要な場合は本国の主務官庁に対外投資の事後届出 例えば、台湾の場合は、経済部投資審議委員会に対外投資の事前届出を行った場合、投資の実行(資本金払込)後6箇月以内に同会に実行報告をして確認を受けます。対外投資金額が新台湾ドル15億元以下の場合は、事前届出の必要はなく、投資実行(資本金払込)から半年以内に事後届出を行います。届出主体は当該発起人です。

 

上記は、株式会社を新規に発起設立する例ですが、監査役設置の有無、取締役会設置の有無など、機関設計によって必要事項が異なりますので、詳しくは当事務所へご相談ください。なお、法務局への会社設立登記を取り扱う事務所は多くありますが、会社設立は、登記だけでなく、税務、労務、クロスボーダー投資許可などの手続きも伴い、これらを期限内に行わない場合、節税効果を見逃したり、行政機関からペナルティを科されるリスクがあります。当事務所では、日本現地の各種専門家と連携し、会社設立計画の初期段階における、組織体制、事業許認可、税務等に関するコンサルティングをはじめ、事業運営のための、オフィス賃貸借契約、雇用契約、駐在員の就労ビザ、就業規則の制定などについても一貫してサポートすることが可能です。

Q2.(日本投資)日本会社の資本金は最低いくら必要ですか?

A2.以前は資本金の最低金額が定められていましたが、2005年の法改正で削除され、理論上は出資額1円から会社設立が可能となりました。ただし、実際には、資本金の金額は会社の規模や体力の目安として信用力に繋がりますし、経営が不安定にならないよう最低限の運営資金を確保しなければなりません 。

また、一定以上の資本金が許認可等取得の条件となっていたり、資本金の金額によって法的な義務や減免が分類されることがあります。例えば、中小規模事業者の消費税納税義務の免除、地方税の外形標準課税適用、会計監査人の設置義務などです。

日本会社設立をお考えの場合は、当事務所と提携先の各種専門家がお手伝いできますので、お気軽にご相談ください。

Q3.(内部統制)(日本投資)内部統制の視点から、海外子会社管理のポイントを教えてください。

A3.以下は、台湾親会社と日本子会社を想定した場合における、子会社管理に関する親会社へのアドバイスとしてよく見られるポイントです。

  項目 備考
1 キャッシュフローと在庫数の把握 子会社の現金、売掛金、在庫が財務諸表と合致しているかについて、子会社のキャッシュフローと在庫状況をリアルタイムで監視するために、在庫管理ツールとオンラインバンキングシステムを備えることをお勧めします。
2 小口現金用口座の開設 子会社の運営資金は、主要口座と小口現金用口座に分割して管理することをお勧めします。企業間の支払や投資等の比較的大きな金額を扱う口座と、小口現金用口座とを分けて、現地法人スタッフは小口現金用口座のみにアクセスすることができることとし、必要に応じて親会社の承認を受け口座振替で補填される仕組みとすることで、資金繰りの状況を把握し管理することができます。
3 稟議制度の整備と印鑑の管理 子会社は、取引金額の大きさや事案の種類に応じた階層的な意思決定メカニズムを確立し、重要事項は、意思決定に参加できる親会社が任命する取締役会で決定することとします。
会社の印鑑の管理については、現地責任者に任せるのでなく、親会社に置き、必要な都度郵送対応することが考えられます。
4 現地の外部専門家とのコミュニケーション 顧問弁護士や税理士などの外部専門家は、現地のマネージャーより親会社と緊密に連携するよう、親会社が選任することが望ましいといえます。
5 株主総会・取締役会の開催 子会社は、株主総会や取締役会を定期的に開催する必要がありますが、テレビ会議などの方法により、できるだけ書面決議ではなく実開催にすることをお勧めします。

 

当事務所の専門家チームは、海外子会社の統制を確立するための具体的な提案や子会社運営に関する支援を提供しており、特に親子間の意思疎通に問題が生じたケースの解決についてたくさんの実績があります。心配な兆候があるような場合、できるだけお早めにご相談ください。

Q4.(日本投資)(国際税務)台湾会社が日本拠点を設立する場合、日本子会社を直接投資するのと、タックスヘイヴン子会社を通して日本孫会社へ間接的に投資するのはどちらが有利ですか?

A4.下表は、直接投資と間接投資の長所と短所を比較しています。

  直接投資 間接投資(タックスヘイヴン経由など)
タックスヘイヴンの「経済的実質」の問題 なし ①EUとOECDは、加盟国に対し、国際税務上のブラックリストに登録されているタックスヘイヴン国に対して制裁措置を講じることを義務付けています。タックスヘイヴン会社と再投資先の日本会社はその影響を受ける可能性があります。
②タックスヘイヴン会社が経済的実質的な運営要件を満たすことができるかどうかは疑わしいです。たとえば、タックスヘイヴンの国に定期的に行って取締役会を招集し、ビジネス上の決定を行うことは可能でしょうか。この運営要件を満たせない場合、タックスヘイヴンの当局から、ペナルティを課されたり、会社の登記を抹消されたりする可能性があります。
③タックスヘイヴン会社が法人格を維持しながら他国の法人になるマイグレーション制度を利用する場合、移転前と移転後の会社は実質的には同一の事業体であっても形式上は別会社として取り扱われる可能性があります。そうすると、日本孫会社の株主がA国会社からB国会社に変更されることに伴い株式の譲渡が行われたとみなされるので、タックスヘイヴン会社において譲渡所得に対するキャピタルゲインの課税が生じる可能性があります。
租税条約の適用の問題 ①所得者の母国と所得源泉国との間の二重課税回避の租税条約の適用を申請する機会があります。
②利息、配当、ロイヤルティ、の控除率を10%程度に低減でき、租税条約のローリング検討に伴い、さらに引き下げられる可能性があります。
ほとんどのタックスヘイヴンは、租税条約を締結していないか、締結していたとしても二重課税回避の条項がありません。
配当金の最終的な受益者は台湾親会社ですが、日本会社が配当する時に課税された税額について、台湾で外国税額控除できるでしょうか? 台湾本社が台湾税務当局へ法人税を申告する際に、日本子会社からの配当金支払時に日本で源泉徴収された税額について、二重課税を回避するために外国税控除をすることができまます。 日本の孫会社からタックスヘイヴン子会社に配当金を支払い、タックスヘイヴン子会社がそれを台湾親会社に送金する場合、日本からタックスヘイヴンへの支払いの際に日本の税務当局が源泉徴収する税額は、台湾側で外国税額控除をすることができず、二重課税となります。
日本子会社のガバナンスの問題 台湾本社は、より直接的に日本子会社を統制することができます。 タックスヘイヴン経由での間接的な管理となり、比較的に非効率です。
日本の移転価格の問題 取引において台湾本社と日本の子会社がそれぞれ担当する役割とリスクが比較的明確であり、移転価格の問題は比較的小さいといえます。 取引過程におけるタックスヘイヴン会社の具体的な機能やリスクを説明することが困難で、移転価格に関する懸念が比較的大きいといえます。

 

台湾から日本を含む海外投資のストラクチャーについては、台湾と投資対象国の双方の税法と実務慣行、租税条約及びOECDの租税回避及びマネーロンダリング防止政策を理解する必要があります。当事務所では、各クライアントの個別の状況を伺ったうえで、ニーズに応じたスキームを作成します。また、各国の提携先との連携により入手できる、税務に関するリアルタイムの情報や成功事例をご参考いただくことが可能です。

 

Q5.(日本投資)日本会社設立等にする際に、台湾経済部投資審査会が行う審査に相当する日本当局による投資審査手続きがありますか?

A5.外国会社による日本子会社への資本金の払込や増資等は、日本の「外国為替及び外国貿易法」(略称「外為法」)に基づく対内直接投資に該当し、原則として、日本銀行を経由して財務大臣および事業所管大臣に事前届出又は事後報告をする必要があります。

まず、事前と事後のどちらに該当するのかは、日本の国防に影響する可能性の有無によります。事前届出の対象は、外国投資家の国籍または所在国、投資先の業種等により定められており、該当しない場合は事後報告をします。

次に、スケジュールについて説明します。事前届出は、資金を払い込む前6 か月以内に、所定の様式により、日本銀行に提出します。原則として届出から30日以内は払い込みをしてはなりません。届出後30日以内を目途に投資許可が下りますが、審査期間中に日本銀行ないし事業所管官庁から補足資料の提出を求められることもあり、審査の状況によって、早めに許可が下りたり、審査期間が延長されたりします。事後報告は、日本子会社への資本金の払込や増資等の場合、払込日から45日以内に行う必要があります。(この記事の執筆時点での規定です。)

上記のほか、日本会社株式の取得や日本会社への金銭の貸付も、外為法に基づく届出を要する場合があります。当事務所では、日本への対内直接投資等に関し、日本の弁護士と連携して対応した多数の実績があります。事前届出業種への該当性の確認等にかかる日数に余裕を持たせるため、投資の計画の初期段階でお早めにご相談いただくことをお勧めします。

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億豐綜合工業日本子公司 ノーマンジャパン株式会社社長 粘凱隆

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聯合骨科 彭友杏副總、鄧元昌財務長