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No.9【株主総会延期措置の配当への影響】

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台湾の金融監督管理委員会と経済部(経済産業省に相当する行政機関)は、定時株主総会の延期につき、相次いで公表しました。これらの公表内容の中で、実施手続きのほか、株主が一番関心を示しているのは、配当に関することではないでしょうか。この記事では、株主総会の延期に伴う配当金支払いに関する問題について説明します。

 

まず、現行の会社法の関連規定を整理します。2018年の会社法改正以降、半期や四半期ごとの剰余金分配が選択できるようになりました。金銭を配当する場合、四半期及び中間配当については取締役会決議、期末配当については株主総会決議を要しますが、株式公開発行会社は、定款に規定することにより(金銭の)期末配当も取締役会決議によることとすることができます。株式を配当する場合は一律で株主総会決議を要します(会社法第184条第1項、第228条の1、第230条第1項、第240条第1項~第4項、第240条第5項)。


これを踏まえ、管轄当局による株主総会延期措置に関する公告の影響について、下表のとおり整理できます。

会社種別

配当財産

の種類

決定機関

定款の特別規定の有無

株主総会延期措置の影響の有無

株式公開発行ではない株式会社

(株式譲渡制限会社を含む)

金銭

年1回配当:株主総会

 

年2回配当:中間配当は取締役会、期末配当は株主総会

 

年4回配当:期中の3回は取締役会、期末配当は株主総会

期末配当についてのみ影響を受ける。中間配当及び四半期配当については取締役会決議によることができるため株主総会延期措置の影響なし

株式

株主総会

影響を受ける

株式公開発行会社

金銭

年1回配当:取締役会

 

年2回配当:中間配当、期末配当ともに取締役会

 

年4回配当:期中の3回、期末配当ともに取締役会

あり

(期末配当の決定を取締役会に授権)

配当の決定機関はすべて取締役会のため、株主総会延期措置の影響を受けない

株式

株主総会

影響を受ける

金銭

年1回配当:株主総会

 

年2回配当:中間配当は取締役会、期末配当は株主総会

 

年4回配当:期中の3回は取締役会、期末配当は株主総会

なし

期末配当についてのみ影響を受ける。中間配当及び四半期配当については取締役会決議によることができるため株主総会延期措置の影響なし

株式

株主総会

影響を受ける

 

新型コロナ流行の状況は随時変動しますので、上記の内容は随時更新されます。個別の問題については当事務所へお気軽にご相談ください。

 

周泰維  パートナー弁護士:david.chou@eternity-law.com 

松見日帆子 シニアカウンセル:hihoko.matsumi@eternity-law.com 

 

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